「竜馬語録」(4)

 今回の竜馬語録は、
「義理などは夢にも思ふことなかれ。身をしばられるるものなり。」
 出典などはまったく分からないのだが、いかにも竜馬らしい言葉だと思う。おそらく海援隊士らや自分よりは目下の若者たちへ伝えた言葉なのではないかと思われる。自分が目を掛けたり援助した若者に、その義理などに縛られることなく、自由にさらに飛躍して欲しいということではないだろうか。
 もっとも竜馬自身は、京都や下関、長崎などでお世話になった志士や商人はかなり多いので、自分への言い訳だったかも(笑。師匠の勝海舟はもとより、越前藩主の松平春嶽、下関の豪商・伊藤助太夫、長崎の豪商・小曽根英四郎など枚挙するにはいとまがない。どこか男が惚れる魅力が竜馬にはあったのだろう。
 
【今回の震災でも当の被災者の方々も、援助を受け続けることでどこか「義理」を感じている方も多いのではないだろうか。まさにこの竜馬の言葉どおりで、そんなことに縛られるよりは、自分たちの希望を持ち続けて一日も早く復興できればいいと思う。それが結局はみんなのためになると思うし、もし将来立場が変われば、きっと同じことを当然のようにすると思う。】