【今日の竜馬】竜馬が深く尊敬した大久保一翁!

■竜馬の尊敬したひとのひとりがこの大久保一翁だ。大政奉還を考えたひとでもあった。

 大久保忠寛(おおくぼただひろ・一翁)1817年(文化14)-1888(明治21)。旗本大久保忠向の子。黒舟来航後、時の老中阿部正弘によって目付へ登用され海防掛を担当した。以後要職を歴任。
 勝海舟意見書を阿部に推薦し、勝が幕政に参加するようになったのも大久保の尽力による。安政の大獄では志士たちの捕縛あたった部下を罰すると、その結果、伊井直弼から罷免されている。
 復帰後も再び要職をつとめ、幕府内において早くから公議政体論大政奉還を主張。竜馬、海舟、松平春嶽などに多大な影響を与えた。
 慶応二年、竜馬が薩長同盟のため上京したさい、幕使の警戒があることを忠告してくれている。
 竜馬は大久保を深く尊敬していたのだ「天下之人物」の一人として 兄・権平に一翁のことを手紙で紹介している。
 慶応四年、幕府の最後を決める江戸城無血開城では勝を補佐し、徳川幕府の幕引きをした。
 維新後、徳川家存続に力を尽くし、東京府知事元老院議官などをつとめた。

 名前を見てもピンとこない人が多いに違いない。ほんとうの縁の下の力持ち、能ある鷹は爪を隠す、という人物。調べれば調べるほど、竜馬が心酔するのもわかるのだ!