【今日の竜馬は?】脱藩2日目、兄届けを出す

文久2年(28歳)3月25日
 高岡郡檮原村那須信吾宅に一泊、宮野々関を越え伊予路より内海を渡る(竜馬の脱藩2日目ということ)。

同日 平井収二郎は妹加尾(在京都)へ脱藩を知らせて「竜馬は人物なれども書物を読めぬへ」間違うやも知れず警戒せよと即報。

 福岡家御用日記には、『3月25日、御預郷士坂本権平弟龍馬儀昨夜以来行方不知、同27日御預郷士坂本権平所蔵之刀紛失之旨届出候事。』
(福岡家というのは、土佐藩の役人。つまり「竜馬が無届でいなくなった。27日付けで刀が無くなっているという届けが出た」ということ)

 平井加尾は竜馬の初恋の女性といわれている。京都で勤王の志士たちを助けている。竜馬はのちに不思議な手紙を書き送っている(既報済)。刀(肥前忠広)は乙女(竜馬の姉)が脱藩の際に竜馬に与えたといわれている。つまり竜馬の行方不明と刀の紛失は関連があり、坂本家としても承知の脱藩だったらしい。
(写真は坂本権平)