【今日の竜馬は?】海援隊士、殺人事件の被疑者にされる!?

●竜馬33歳・慶應三年(1867年7月6日)●
・『長崎で英国軍艦イカルス号の水兵二名が殺害され、海援隊士にその嫌疑がかかる

 6日の夜更けにその事件は発生した。イギリ
ス軍艦イカルス号
の乗り組み水夫ロバート・フィ
ードと、ジョン・ホッチングスの両名が、長崎の
花街・丸山
で何者かに惨殺された。風説では、
当夜の犯人は白筒袖の男で、海援隊士と同じ
服装だったとされ、海援隊に嫌疑がかかってき
た。また、海援隊菅野覚兵衛と佐々木栄
事件当夜に、丸山の玉川亭に席を設けていた。
さらに事件の翌朝、海援隊所属の帆船「横笛」
が密かに出港し、土佐藩の砲艦「若紫」が相
前後して出港し、「横笛」は当日正午頃に帰港

したことなどがありその行動が怪しまれた。間
の悪いことにたまたま長崎にきていたイギリス
公使・パークス
がこの事件解決を強く望んだ
ために事は大きくなった。

 竜馬は、海援隊士でないことはすぐにわかり、すぐに解決すると安易に考えていたようだ。だが、その証明に手間取ることになる。
(写真は、駐日英国公使・ハリー・パースク)