安政の大地震の模様を克明に伝える日記発見!

安政東海地震伊賀上野地震など、1854(嘉永7、安政元)年に発生した大地震の被害状況を記した庄屋の公務日記が、京都府福知山市の民家から見つかった。

 現地での揺れや、飛脚からの情報をもとに大阪や東海地方の被害状況を書き留めている。この日記は縦35?、横13?、厚さ1?。表に「永代萬覺帳」とあり、基本的には代官所からの命令や献金の記録が書かれている。

 地震についてふれているのは、6月の伊賀上野地震や11月の安政東海地震安政南海地震など。マグニチュード(M)7級の伊賀上野地震では「嘉永七寅年六月十四日の夜地震之あり候その後たびたび三十日ばかりの間ちょこちょこ小地震之あり候」などと書かれてある。また安政東海地震では、東海や大阪の各地でまちが焼けたり、津波で船が破損した状況が書かれていて、その被害については「例えようもなく寂しい」と感想も書き加えてある。

 竜馬も安政南海地震に高知の実家で遭遇している。このとき、河田小龍地震のために家を焼かれて、竜馬の実家そばに引っ越してきたのをきっかけに小龍からさまざまな海外情報を得たともいわれている。つまり、地震がなければ竜馬は海外貿易などは考えなかったかもしれない。