【今日の竜馬】竜馬に助けられた牧師さん!?

これは竜馬の人柄を表す意味では有名な事件で、『懐中時計着服事件』といわれている。このとき竜馬に助けられた山本琢磨はその後牧師となり、多くのひとを助けることになる。

 竜馬のいとこで武市半平太の親戚でもある山本琢磨が、江戸で剣術修行中、酔って商人にぶつりその商人が落とした舶来時計を質入れしたことがばれて、藩から切腹させられそうになった。
 半平太は武士にあるまじき行為と切腹させようとしたのだが、龍馬は琢磨を逃がして命を救った。…という事件だ。
 ちなみに琢磨は各地を放浪後に北海道・箱館へ流れ着きロシア正教(キリスト教の宗派)の洗礼を受け、大正2年まで生きた。後年、龍馬を語るたびに涙したといわれている。

 ここで、竜馬と半平太の性格の違いが現れている。厳格でまじめで、武士世界を重んじる半平太と、なにより命を大切に考える竜馬だ。
(写真は山本琢磨)