【今日の竜馬】小説『竜馬がゆく』の間違い!?

あけましておめでとうございます(遅ればせながら…)。
 ということで、年末年始で飲んだ暮れて、ココをサボっていたら、とんでもない数のアクセスをいただいていてびっくらこきました(笑)。やっぱりテレビのドラマのせいでしょうかねぇ〜。改めて竜馬の人気の高さに襟を正さねばと思った次第でありまする。
 で、司馬遼太郎氏の『竜馬がゆく』の原作で、私個人がいちばん?うん!??と思うのが前半の盛り上がりの竜馬脱藩の時に次姉の栄が刀を渡し、その罪を隠すために自害するというシーン。その史実はどうなのだろうか?

 結論的には、坂本栄ではあり得ないのだ
元々、刀(名刀吉行)は竜馬の慕っている乙女姉さん(三女)が渡しているというのが通説だったのだが、司馬さんが新聞連載を始めたころに、坂本家の本家の才谷屋に嫁いだ内田さわさん(龍馬脱藩時に25歳)の孫の穴戸茂氏(明治24年生まれ)が『竜馬がゆく』の連載を知り、同氏に匿名で?栄が刀を竜馬に渡し、自害した?ということを伝えたことに始まるらしい。小説としては、乙女姉さんよりは、盛り上がるので、そのまま司馬さんがエピソードで使ったのだろう。また宍戸氏も祖母から伝え聞いたことを通知したに過ぎないのではないだろうか。
 また、昭和63年3月11日付の『高知新聞』紙上に、社会面トップで、栄の墓が人知れず高知市山手町丹中山山中にあったこと報道された。この墓には、栄が弘化二年に死去しているのが明記されている。つまり竜馬が脱藩する16年も前に死んでいたのだ(じつは栄のお墓にはエピソードがあるのだが、それはまた後日)。

 ということで、じつは放送された『竜馬がゆく』は、チラリとしか見ていないので、このシーンがあったかどうかは知らないのだが、ここで涙したひとには水を差したかもしれない。ま、史実を知っていてソンはないと思うのでお許しいただきたい。
(写真は坂本栄の墓。※写真は削除しました)