【今日の竜馬】竜馬=自然堂!?

自然堂というのは、竜馬の雅号(著述家・画家・書家などが本名以外に付ける風流・風雅な別名)のこと。なぜこの雅号を使っていたのだろうか?

 竜馬は慶応2年12月ごろから慶応3年3月ごろまで下関の伊藤助太夫方を寓居としており、その自分が住んだ一室を「自然堂(じねんどう)」と名づけていた。部屋に「自然堂」の書の額が掛かっていたかららしい。お龍も結婚後はここに住んでいて、慶応3年11月15日の悲報はここで聞くことになってしまった。
 竜馬はこの「自然堂」をとしても使っていて、慶応3年10月13日付けの陸奥宗光あての書簡に署名して使用されているほか、長岡謙吉も「自然堂直柔先生」と書き残している。
 竜馬はよっぽどこの「自然堂」が気に入っていたようだ。

 恥ずかしながらこの自然堂をずっと長い間「しぜんどう」と思っていた。「自然体の竜馬らしいなぁ〜」とのん気に思っていたのだ(笑)。
 ちなみに「じねん」の言葉は仏教用語からきている。
(写真は下関の豪商・伊藤助太夫)