【今日の竜馬】殺生嫌いは海舟の影響!?

勝海舟といえば、竜馬の生涯の師匠。その影響も大きかったようだ。そのひとつが?殺生嫌い?だ。

 そのもっとも大きいのが江戸城無血開城だが、ある意味、幕末の混乱時、あまりにも人の生命が軽く扱われた時代への、海舟の反骨精神がそうさせたかもしれない。刀の鍔にこよりをつけて抜刀できないようにしていた時期もあったとか。
 竜馬のすすめで、人斬り以蔵と恐れられた岡田以蔵が海舟の護衛をしていた頃、暴徒3人に襲われたが以蔵がすばやく反応して暴徒を斬り追い返した、おかげで一命をとりとめだが、人斬りは良くないと説教している。もっともその後で、「私が斬らねば、先生の首が飛んでいましたよ」以蔵に反論され、返す言葉もなかったのだが。
 また、断れない付き合いで、狩猟に出るときもわざと撃ち損じてみせたり、家族のものが庭の草を刈ろうとしても、虫の隠れる場所がなくなるから放っておけと命じたりもしている。
「害をしない鳥が、自分の山村に面白く遊んでいるのをむやみに殺して何が面白いのだ」と猟師に苦言を呈したりしたこともあった。

 竜馬が人を切ったことがないというのも、性分だったかもしれないが、海舟を見習ったともいえるかもしれない。