【今日の竜馬】竜馬の愛した妹(!?)の生涯

■竜馬には妹はいないが、妹のように可愛がった女性がいる。8歳年下の姪の坂本春猪だ。

 天保14年(1843年)12月14日〜?(没年、享年、墓所などは現在も不明)。
 土佐藩坂本権平の娘。母は川原塚氏。竜馬は手紙に春猪のことを姉の乙女宛にたびたび書いている。春猪の顔を、アバタのある顔とか、金平糖の鋳型と云ったり、長崎から「外国のおしろいと申もの」を送ったことや、春猪が竜馬にかんざしをねだったことなどなど。また、竜馬が春猪に宛てた手紙2通も確認されている。
 文久3年秋、家老山内下総の家来の鎌田実清の次男清次郎を婿養子に迎え結婚している。元治元年に長女鶴井、慶応元年に次女兎美(富)を産む。
 清次郎は竜馬を頼り慶応3年に脱藩、その後、帰郷して坂本家を出て、名前を三好賜と改めたりしている。春猪も三好家に入り美登と改め、長男譲と三好家長女として亀代をもうけた。譲は早逝、亀代は後に税務官吏楠瀬済の後妻に入っている。
 夫の没後、札幌で牧師をしていた坂本直寛を頼るも、直寛の後妻と合わず高知に帰っている。

 ?竜馬の愛した女性は不遇に?という例にたがわず春猪もその運命にあったようだ。おそらく墓は高知市山手町丹中山山中のどこかにあると思われる……