【今日の竜馬】竜馬と新撰組が遭遇!?

■↓下にも竜馬と新撰組が遭遇した記録はないと明記した(しまった笑)が、お龍が新撰組と遭遇したことを『反魂香』の中で話している。ちなみに、『反魂香』は海援隊安岡金馬の三男安岡重雄が明治三十年、横須賀在住の頃、近くに住んでいたお龍から昔話を聞き出して書き溜めたもの。

 慶応元年4月(または6月)
「伏見に居た時分、夏の事で暑いから、一晩竜馬と二人でぶらぶら涼みがてら散歩に出掛けまして、段々夜が更けたから話しもって帰って来る途中、五、六人の新撰組と出逢いました。夜だからまさか坂本とは知らぬのでしょうが、浪人と見れば何でも彼でも叩き斬ると云う奴等ですから、故意私等に突当たって喧嘩をしかけたのです。すると竜馬はプイと何処へ行ってか分からなくなったので、私は困ったが茲処ぞ臍の据え時と思って、平気な風をして『あなた等大きな声ですねえ』と懐ろ手で澄まして居ると『浪人は何処へ逃げたか』などブツブツ怒りながら、私には何もせずに行過ぎて仕舞いました。私はホッと安心し、三、四丁行きますと町の角で竜馬が立留て待て居て呉れましたかね『あなた私を置き去りにして余んまり水臭いじゃありませんか』と云うと『いんにゃそう云う訳じゃ無いが、彼奴等に引掛かるとどうせ刀を抜かねば済まぬからそれが面倒で陰れたのだ。お前もこれ位の事は平生から心得て居るだろう』と云いました」

 竜馬らしい行動ではある。狭い京都なので、街中であればコノ程度の遭遇はあったかもしれない。
(写真は晩年のお龍)