坂本龍馬記念館『幕末の大地震』展・竜馬はそのとき……

坂本龍馬記念館は、企画展示として『幕末の大地震』展を開催中だ。

 開催期間は7月10日〜8月31日まで。

 安政年間は、竜馬は20歳代。江戸への剣術修行など刺激をたくさん受けた時期だ。この時代、西日本では大地震が頻発した時期でもある。
 1854年安政元)年の夏にM7.3の伊賀上野地震。死者は1500名。6月12日ころから前震があり、15日1時前後に本震、7時前後に最大余震があった。
 これらの内陸地震が続いた後、南海トラフの巨大地震が起こった。1854(安政元)年、M8.4の安政東海地震があって、死者は3000名ほどあった。津波は房総から土佐の沿岸を襲った。
 この東海地震の32時間後に安政南海地震が発生した。津波の波高は串本で15メートル、高知では、久礼で16メートル、種崎で11メートルなど被害は大きかった。
 竜馬はこのとき実家にいた。近所に河田小龍地震のために家を焼かれて引っ越してきたことによって竜馬の目は海の向こうへ広がったといわれている。

 幕末は地震が頻発した時期と重なっている。社会不安が地震で広まったのが維新を早めたという説もある。竜馬も自分自身でそんな天変地異を肌で感じてある種の行動に駆り立てていたのかもしれない……。